カルシウムの必要性

カルテックの資材は有機栽培に使えますか?

カルテック資材はJAS規格の『有機栽培』でも、よく使われています。『有機栽培』にカルテック資材を加えると、安定して、より高品質の生産ができます。 ただし、『有機栽培』の場合は、カルテック栽培の基準中の硫安・尿素を他の有機肥料に替えてください。また、『有機栽培』は、各認定機関が責任をもつ規則ですので、それぞれの機関にご確認ください。

カキガラを投入しているので、カルシウムは充分ではないのですか?

カキガラ・貝ガラなどの主成分は炭酸石灰で、わずかの有機物が含まれています。これらは水に溶けないものです。カキガラが水に溶けては、カキが困るでしょう。作物の根は、エネルギーを消耗しながら、このわずかしか溶けない石灰をなんとか溶かして吸収しているに過ぎませんから、カキガラ・貝ガラを多量に施してもカルシウム栄養としては不足です。 これらは何十年かのうちには少しずつ効いて来るのではありますが、むしろ土中に過剰に残留することによる悪影響も大きいのです。これらに比べて、カルテックのカルシウム資材は170倍ほど溶けやすいので、作物へのカルシウム栄養の補給が充分にできます。

カルシウムなどは施したことがないけれど、それでも作物は出来ていますが・・・?

土壌中には元々かなりの量の石灰が含まれています。またケイカル・炭酸石灰などを多量に投入している田圃・畑もあります。これらの石灰は非常に水に溶けにくい形態のものですが、ごくわずかに溶けている石灰成分(カルシウム)は作物の生育に利用されます。しかし、石灰成分を溶かして利用するために作物の根は多くのエネルギーを消耗しなければなりません。つまり通常の土壌中にはカルシウムは含まれていても、そのカルシウムは作物の生育にはほとんど利用されていないというべきなのです。またカルシウムの含有量が少なくて、作物の生育に弊害の出る田圃・畑もかなりあります。 カルシウムの吸収が足りない作物は、窒素過多になりやすい、軟弱徒長になりやすい、耐病性が弱い、倒伏しやすい、食味が上がりにくい…といった慢性的な問題を抱えています。水に溶けやすく、吸収しやすいカルシウム栄養を充分に与えると、これらの問題点が解消されていきます。カルテック栽培で作物の生育と品質が根本的に変ってしまうのは、カルシウム栄養の作用がいかに重大かを示すものです。とくに食味については、カルシウムの作用が歴然としています。品質や食味のレベルアップには、カルシウム栄養を施す必要があります。

地力づくり

ラクト・バチルスを使用した「ぼかし肥」の作り方を教えてください。

「ぼかし肥」の原材料としては、油粕・魚粕・骨粉・その他のものを選定してください。原材料1トンに対して、ラクト・バチルス300グラムを米ヌカ30kgほどに混ぜたものを混入し、充分な水を与えてください(ラクト・バチルスと米ヌカの量は、もっと多くした方が繁殖・醗酵が確実になります)。ラクト・バチルスを使った場合は、醗酵温度は45℃程度で充分です。また空気(酸素)を必要としないので、切り返しの必要はありません。むしろ切り返しによって高温化、灰化が進むのは避けるべきです(原材料と菌の混合をよくするために、1~2回、混ぜなおすことはかまいません)。

堆肥は使ってもいいんですか?

カルテック栽培の米つくりでは、稲ワラの鋤込みだけで地力を維持するように基準が立てられていて、実際に全国の多くの生産者が毎年、稲ワラだけで田圃を作っています。しかし堆肥・厩肥・有機物は地力つくりの材料として大事なものですから、可能ならば使う方が良いことは言うまでもありません。とくに地力が乏しく秋落ちしやすい田圃や、中山間部、水が冷たく初期分ゲツが不足しやすい田圃などでは、堆厩肥の投入をお勧めします。 ただし堆厩肥を投入するなら、なるべく秋のうちに行い、ラクト・バチルス,カルテックCa粒状の施用量を増やしてください。また堆厩肥は内容によって効き方がまちまちですから、窒素(硫安)の施用量を減らすなど、施肥の調節をしてください。

稲ワラを持ち出してしまうと、カルテック栽培はできませんか?

一年は過去の地力で出来ると思いますが、毎年継続して地力を保持するには、何らかの有機物が必要です。 稲ワラを持ち出す場合は、なるべく高刈りにする、モミガラ・米ヌカなどを投入する、堆厩肥を投入する、草を鋤きこむ…など、有機物の補給を考えてください。

施用する肥料や資材が少なすぎるように思います。これでは、だんだん地力が無くなって、出来が悪くなるのではありませんか?

施用する肥料・資材は、これが過不足のない適正量です。おそらく従来は、膨大な肥料や土壌改良材などを投入する指導を受けておられたでしょうが、その過剰な投入は むしろ土を悪くしているのです。 ラクト・バチルスの地力つくりによる栽培法は、50年以上の歴史をもっています。これは日本の微生物資材として最も長期にわたる実績です。カルテック栽培を毎年続けていると次第に地力が蓄積されて、2~3年目で土が変わったのが感じられ、それ以後は非常に安定した栽培ができるようになります。もし詳しい土壌分析をすれば、全ての数値が過不足なく適正値に揃っていくことがわかります。この栽培法は安定的な持続的栽培法ですから、なるべく同じ田圃や畑で継続してください。

稲ワラを鋤きこむ「土つくり」の時に、ラクト・バチルスに硫安を併用するのは何故ですか?

ラクト・バチルスは稲ワラをエサとして繁殖し、これを地力栄養として蓄えます。しかしラクト・バチルスには、もう一つのエサとして、窒素も必要です。 つまり稲ワラの炭素と硫安の窒素の両方のバランスがとれていないと、ラクト・バチルスが繁殖できないのです。この硫安の窒素は、米つくりの期間に地力窒素として効いて来ます。

土中には自然に微生物がいるはずなのに、あえて「ラクト・バチルス」を入れる理由は何ですか?

土壌中には膨大な微生物が生きていて、もし米や野菜を栽培しなければ何年も生き続けます。しかし作物を栽培すると、微生物によって循環している栄養分を、稲や野菜の根が横取りして吸収してしまいますから、微生物は減って行きます。 作物をつくった後は微生物、とくにラクト・バチルスのような有用微生物が消耗していますから、次作のために微生物とそのエサとしての稲ワラなどの有機物を補って毎年、地力つくりをする必要があります。

「地力」とは何ですか?

栄養分が多い土を「よく肥えている」といいます。これは施した肥料が直接作物に効くのとは違って、土壌中からジワジワと持続的に栄養分が供給されることを指しています。 しかもこの栄養分は、アミノ酸などの非常に有益な有機(醗酵)栄養です。その他に土の性質として、粘土鉱物(コロイド)の作用が大きく、保肥力が強いこと、有機物・腐植が多く含まれていること、団粒構造が発達していること…といった有利な特長を備えているのが「地力」です。 カルテック農法ではラクト・バチルスを投入し、微生物の働きによって地力を増加させます。

米作り

「硫安」・「尿素」のような窒素肥料ばかりでは食味が落ちると思うんですが…?

通常の農法において窒素が効きすぎれば、食味は落ちます。しかしカルテック栽培は全国で、とても美味しい米ができるという評価を得ています。その理由は、 ・施すのは「硫安」・「尿素」であっても、土中の微生物の働きでアミノ酸(有機栄養)に変えて作物に吸収させている。これは決して味を悪くせず、むしろ旨味や香りを増す。 ・カルテック栽培では地力を主体として、不足分だけの窒素を補っており、余分・過剰な窒素を与えて分ゲツや生長を促進することをしていない。だから窒素によって味が落ちることは無い。適度で良質な窒素は、むしろ食味を高める働きをする。 ・カルシウムを充分に与えているので、栄養バランスの上で、窒素過多の問題はほとんど起こらず、米が非常に美味しくなる。 であると考えています。

肥料の三要素のなかで窒素は施すのに、P(燐酸)・K(カリ)はなくて大丈夫なんですか? 稲には珪酸も必要だと言われますが…

植物が必要とする栄養素は、本当はN(窒素)・Ca(カルシウム)の2大栄養素と、P(燐酸)・S(硫黄)・Mg(マグネシウム)・K(カリ)の4種の中量要素、そして微量要素と、珪酸などの有用要素です。 稲ワラが田圃に還元されて、微生物の働きでその成分が有効化すると、中量要素・微量要素は ほとんど補う必要がありません。実際上、不足しやすいのはN(窒素)・Ca(カルシウム)の2大栄養素だけなのです。もしN(窒素)・P(燐酸)・K(カリ)が同量ほど含まれる肥料を使い続けたり、P(燐酸)の過剰な施用を繰返していると、P(燐酸)・K(カリ)が残留して 作物,土壌,環境に好ましくない影響を及ぼすこともあります。 稲が吸収した珪酸は、稲の体のなかで、ほとんどが茎葉に含まれています。稲ワラを鋤き込んで、この珪酸を土に還元し、微生物の力で有効に再利用すれば、ほとんどの田圃で、別に珪酸を施す必要はありません。

肥料は何を使うのですか?

窒素・単肥として、「硫安」・「尿素」を用いますが、他のものは用いません。「硫安」・「尿素」は最も安価な肥料ですが、また最も効果的な肥料でもあります。この他に施す成分は、カルシウム栄養(カルシウム肥料)だけです。 「硫安」は田圃の表層の土に吸着されて上根から吸収されやすいので、分ゲツを促進するのに適しています。「尿素」は田圃の深層まで浸透しやすく、斜下または下へ伸びている深い根から吸収されやすいので、葉よりも穂を作る方に効きやすく、幼穂形成のための肥料として適当です。このため穂肥だけは、どんな肥料よりも「尿素」をお勧めします。

元肥(基肥)はやらないという話ですが、やらなくても十分な量の米が出来るんですか? 元肥をやらないと、初期に分ゲツが進まないのではないですか?

米は地力によって育てます。試しに全く無肥料で作っても、米が反収7俵(420kg)程度は出来る田圃が多いものです。これに適度な追肥を加えれば、充分に8俵(480kg)以上の収穫が得られます。元肥(基肥)や活着肥を施して初期に窒素が効いていると、根の伸びが弱い、葉が過繁茂になる、倒伏しやすい体質になるといった問題が起ります。 カルテック栽培では、無機肥料が効いていない状態で田植えをしますから、葉色は濃くならず、見た目では非常に寂しい状態で約1ヵ月ほど経過します。しかしその後、出穂50日前・分ゲツ肥(硫安追肥)の頃以降には、急激に分ゲツが進んで、穂数は充分に確保できます。 とはいっても、実際に田圃に入って調べると、初期にも分ゲツは正常に進んでいることがわかるはずです。もし本当に分ゲツが足りないとすれば、苗の体力不足、深植え、ガスわき、特別な低水温など、肥料以外の要因による障害です。 また、初期に分ゲツが進みすぎると、むしろ分ゲツ過多や、ラグ期の長期化による無効分ゲツ化によって刈り取り時に1株穂数が少なくなる場合が多いので、必ず穂肥頃に茎数を数えて判断して下さい。 カルテック栽培は「秋まさり」型の作り方ですから、原則として元肥や活着肥は施しません。窒素肥料で無理に分ゲツを多くすることは避けて下さい。

畑作

畑のカルシウムを入れて栽培した玉ネギが保存中に腐ってしまいました。何が悪かったのでしょうか?

玉ネギが保存中に腐ってしまう原因としては、次のことが考えられます。 ・肥料分(特にチッソ)が多すぎた ・雨が少なかったため、施肥したカルシウム成分が吸収されなかった ・玉ねぎを畑から掘り出す時期が早かった ・保存条件が適切でなかった ・玉ネギの栽培では、定植時に畑のカルシウムを施すのに加えて、次のことにも注意してください。 ・元肥の段階からラクトバチルスを併用して、チッソ成分の急激な効きを抑制する ・収穫の40~45日前にも畑のカルシウムを、10アールあたり30~40kgを施す(これによって、玉ネギの糖度が上がり、味も貯蔵性も向上します) ・玉ネギの茎葉が自然に倒れてから7~8日後に引き抜き、そのまま2日ほど地干しする ・風通しのよいところに吊り下げて保存する ・雨の少ない季節には、適宜の水やりもお忘れなく なお、早生や中生の品種を長期にわたって保存することはもともとむずかしいです。保存を望まれるなら、晩生品種の栽培をお勧めします。

栽培指導

専門の方を招いて行う講習会のようなものは、ありますか?

各地の販売店と協力して、定期的に講習会・情報交換会・あぜ道講習会などを行っています。

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